『NOISE〔上〕 組織はなぜ判断を誤るのか?』
ダニエル・カーネマン/オリヴィエ・シボニー/キャス・R・サンスティーン 著
村井 章子 訳 | 早川書房 | 320p | 2,310円(税込)


序.二種類のエラー
1.ノイズを探せ
2.ノイズを測るものさしは?
3.予測的判断のノイズ
4.ノイズはなぜ起きるのか


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

ビジネスや日常生活のさまざまな場面で、人や組織は判断、あるいは意思決定を行い、物事を前に進める。行動経済学の研究は、しばしばその過程で無意識の「バイアス」が入り込み、誤りや望ましくない結果を呼ぶことを明らかにしている。
だが実は、判断や意思決定にはもう一つの罠があるという。「ノイズ」である。

本書では、バイアスと並び、判断のエラーを引き起こす要因となるノイズにスポットを当てる。上巻では主にその発生原因や性質、発生のメカニズム、下巻で主にそれを予防する具体的な対策について論じている。
バイアスが一定方向への判断の「偏り」であるのに対し、ノイズは、不規則な判断の「ばらつき」である。たとえば同じ患者に対し、複数の医師がばらばらの診断をしたり、裁判官がほぼ同じ内容の事案に、まったく異なる判決を下したりする現象だ。バイアスに比べ問題視されることは少ないが、ノイズはわれわれの思っている以上に多く、深刻な事態をもたらすことも少なくないという。

著者のダニエル・カーネマン氏は認知心理学者。プリンストン大学名誉教授で専門は意思決定論および行動経済学。2002年にノーベル経済学賞受賞。オリヴィエ・シボニー氏はフランスHEC経営大学院教授。キャス・R・サンスティーン氏はハーバード大学ロースクール教授。バイデン政権で国土安全保障省の上級参事官に任命される。


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