『頭 手 心』
-偏った能力主義への挑戦と必要不可欠な仕事の未来
デイヴィッド・グッドハート 著 | 外村 次郎 訳 | 実業之日本社 | 464p | 3,080円(税込)


1.頭脳重視の絶頂期
2.認知能力が高い階層の台頭
3.認知能力と実力主義社会の謎
4.学ぶ者を選抜する時代
5.知識労働者の台頭
6.学位がものを言う民主主義社会
7.「手」に何が起こったのか
8.「心」に何が起こったのか
9.知識労働者の失墜
10.認知能力の多様性とすべての未来


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

コロナ禍で世界中の多くの人に認識されたのが、医療従事者をはじめとするエッセンシャルワーカーの重要性だ。彼らの仕事は、もちろん「頭」を使うものではあるが、「手」を使う肉体労働であり、「心」を使う対人サービスの要素が大きい。
将来の「仕事」において頭・手・心のバランスをどうすればいいのか。

本書では、この数十年で、高い認知能力(知能検査で測定できる能力)が要求される仕事(頭)ばかりが優遇され、高い所得や地位、名声が得られるようになり、職人などの手仕事や肉体労働(手)、看護・介護などのケア労働(心)が評価されづらくなっている現状を指摘。その「偏り」を解消し、手と心の社会的重要性が認識されるにはどうしたらよいかを考察している。
コロナ禍で手と心の「復権」の兆しが見られるが、それ以前に、AI・ロボットによって仕事に要求される能力が変わってきているのだという。

著者は、英国の総合評論誌『プロスペクト』誌の共同創刊編集者でありジャーナリスト。シンクタンク〈ポリシー・エクスチェンジ〉人口統計部門の責任者を務めている。なお本書はフィナンシャル・タイムズ/テレグラフの2020 Best book of the yearに選出された。


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