『現代ロシアの軍事戦略』
小泉 悠 著 | 筑摩書房(ちくま新書) | 320p | 1,034円(税込)


はじめに 不確実性の時代におけるロシアの軍事戦略
1.ウクライナ危機と「ハイブリッド戦争」
2.現代ロシアの軍事思想―「ハイブリッド戦争」論を再検討する
3.ロシアの介入と軍事力の役割
4.ロシアが備える未来の戦争
5.「弱い」ロシアの大規模戦争戦略
おわりに 2020年代を見通す


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

ウクライナ情勢が深刻さを増している。ロシア軍によるとされる攻撃で民間にも多数の犠牲が出ており、ロシアに対する国際世論は悪化する一方だ。
なぜ、ロシアは2014年と2022年に、ウクライナへ軍を差し向けたのか。ロシアの目的は何か。世界地図を広げ、ロシアの外交や軍事戦略を探る必要がありそうだ。

本書では、冷戦後の国際情勢を背景にしたロシアの軍事戦略を、各種資料などをもとに読み解く。2021年5月刊行のため2022年3月現在のウクライナ情勢は反映されていないものの、そこに至るロシアのプーチン政権、軍、軍事思想家たちの思考や思惑を理解する糸口をつかめる内容となっている。
かつてのソ連時代には米国と並ぶ超大国としてのプレゼンスを保っていたロシアだが、ソ連崩壊、東西冷戦の終結とともに国力、軍事力、他国への影響力が低下。ウクライナをはじめとする他国への侵攻の根底には、NATO拡大による脅威への対抗があったようだ。

著者は東京大学先端科学技術研究センター(グローバルセキュリティ・宗教分野)専任講師。専門はロシアの軍事・安全保障。民間企業勤務、外務省専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所(IMEMO RAN)客員研究員、公益財団法人未来工学研究所客員研究員を経て現職。


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