『アダム・スミス 共感の経済学』
ジェシー・ノーマン 著 | 村井 章子 訳 | 早川書房 | 456p | 3,960円(税込)


1.カーコーディの少年 1723~1746年
2.人生で最も有益で幸福で誇らしい時期 1746~1759年
3.実り多き幕間 1760~1773年
4.あなたはただ一人でこの分野に君臨することになるでしょう
  1773~1776年
5.最後まで働き続けて 1776~1790年
6.評判、事実、神話
7.アダム・スミスの経済学
8.アダム・スミスと市場
9.資本主義に対する不満
10.商業社会の道徳のあり方
終.スミスの今日的意義


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

18世紀英国で活躍し「経済学の父」とも称される思想家、アダム・スミス(1723-1790)。近代経済学の礎を築き、『道徳感情論』『国富論』という2冊の大著で知られる。
「見えざる手」を提唱し、国家の介入を排除した自己利益の追求が富を生むといった冷徹な市場原理主義の擁護者ともみられているが、その実像は異なるようだ。

原書が「フィナンシャル・タイムズ」2018年ベスト・ブックにも選ばれた本書は、英国保守党国会議員の手によるアダム・スミスの本格的評伝。歴史上もっとも影響力のある経済学者ともされるアダム・スミスの生涯を辿りつつ、現代の課題解決にもつながるであろう、その思想体系を明らかにしている。
スミスの2大著作『道徳感情論』(1759年)と『国富論』(1776年)は、前者が利他主義と善を、後者が利己主義と強欲を論じているとして矛盾を指摘する声も小さくないが、著者は、その他の著作や論文も含め、スミスの思想は、経済学にとどまらない、「共感」という概念を軸の一つとした「人間の科学」であると説いている。

著者は英国の国会議員として、2019年には財務担当補佐官を務める。政界に入る前は、共産主義の東欧で教育プロジェクトを運営し、バークレイズ銀行で管理職に就いていた。


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