『サンマデモクラシー』
-復帰前の沖縄でオバーが起こしたビッグウェーブ
山里 孫存 著 | イースト・プレス | 328p | 1,650円(税込)


1.魚屋の女将・玉城ウシを探せ
2.サンマと布令
3.旋風と呼ばれたキャラウェイ高等弁務官
4.サンマ裁判の弁護士・下里ラッパ
5.サンマはどう裁かれたか
6.第二のサンマ裁判
7.サンマとカメ
8.伝説となった祈り
9.友利・サンマ裁判ついに決着
10.サンマに火をつけたのは誰か
11.民主主義とは?


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

2022年5月15日、沖縄は日本復帰50周年を迎えた。太平洋戦争終戦後、1972年まで沖縄は、自治権が認められ琉球政府が設けられたものの、その上部組織にはアメリカ民政府があった。
その支配構造に反発し、復帰直前の沖縄で民主主義を求める大衆運動が巻き起こるきっかけになったのが「サンマ裁判」である。

本書は、沖縄で人気のあった大衆魚・サンマを日本から「輸入」する際に、アメリカ民政府が定めたルールで不当に高率の関税がかけられたことに民衆が反発して起こした「サンマ裁判」を追ったノンフィクション。著者は沖縄テレビのドキュメンタリー番組を制作するために関係者や資料を見つけ出し取材を重ね、日本復帰直前の沖縄における「熱いうねり」を伝えている。
琉球政府を相手どったサンマ裁判は二度あり、一介の魚屋の“おばぁ”が起こした最初の裁判では勝訴、魚介類輸入業者による第二の裁判は敗訴した。だが、裁判に対するアメリカ民政府とそのトップである高等弁務官の対応が「島ぐるみ」の大騒動に発展する。

著者は那覇市生まれのテレビディレクター。琉球大学でマスコミを専攻し、沖縄テレビに入社。バラエティーや音楽・情報番組などの企画・演出を担当した後、報道部への異動を機に沖縄戦に関する取材を始める。


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