『史伝 北条政子』
-鎌倉幕府を導いた尼将軍
山本 みなみ 著 | NHK出版(NHK出版新書) | 272p | 968円(税込)


プロローグ 政治家・北条政子
1.御台所の日々
2.頼朝の後家として
3.尼将軍の時代
終.後代の政子像
エピローグ 鎌倉幕府を導いた尼将軍


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」において、小池栄子氏扮する北条政子は、主人公・義時の姉、また源頼朝の妻として重要なポジションにある。
政子は日本史上で最も広く知られる女性の一人だが、従来「嫉妬深い」「冷徹」「男勝り」といったイメージが先行し、政治家としての功績はあまり評価されてこなかった。

本書は、多くの歴史学の先行研究を踏まえ、また、『明月記』(藤原定家の日記)をはじめとする古記録や歴史書、古文書などを通じて『吾妻鏡』(鎌倉幕府の六代将軍記)の正当性を検証しながら、政治家・政子の再評価を試みている。
妻や母としての枠組みで論じると見落とされがちだが、政子は、親権が絶対の時代に父親の反対を押し切って頼朝と婚姻するような主体的な女性で、頼朝の死後は政治の表舞台に立ち、弟の義時とともに幕府の難局を乗り越えていった。人民の生活にも心を配り、御家人には行き届いた恩賞分配をするなど優れた為政者であったようだ。

著者は中世史研究者。1989年岡山県生まれ。京都大学大学院にて博士(人間・環境学)の学位取得。鎌倉歴史文化交流館学芸員、青山学院大学非常勤講師。中世の政治史・女性史、特に鎌倉幕府や北条氏が専門。


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