『ベトナム「東遊運動」と日本』
-ファン・ボイ・チャウの「独立」と「文明開化」への挑戦
PHAN BỘI CHÂU Ở NHẬT BẢN (1905-1909)
CHU VĂN THÔNG 著 | Nhà Xuất bản Nghệ An | 696p


1.日本へ行くための条件
2.国を救うための旅
3.文明の追求―東遊運動
4.ファン・ボイ・チャウと日越関係


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

2023年には、外交関係樹立50周年を迎え、ビジネスや文化的な交流が深まる日本とベトナム。
日本ではあまり知られていないが、20世紀初頭に、危険を顧みずベトナムから日本に渡航し、ベトナムの民族運動や日越の人材交流の先駆けとなった人物がいた。ファン・ボイ・チャウ(1867-1940)である。

未邦訳のベトナム書籍である本書は、ファン・ボイ・チャウの主導により始まった、ベトナム青少年の教育を目的とした「東遊運動」を詳細に分析した研究書。
ファン・ボイ・チャウは、ベトナム中部のゲアン省出身。ベトナム王朝の官吏登用試験の合格を目指しながら儒学の教師をしていたが、中国人運動家の思想に影響を受け、フランス植民地からの独立に向けた活動を開始。ベトナムの青少年を日本に留学させ、基礎的な軍事訓練を受けながら科学、政治、教養などを学ばせる「東遊運動」を広げるが、1909年に日本政府の命令により終了させられる。その後、中国に渡り革命運動を続けたが、1925年に上海で逮捕されてベトナムに送還され、以降は軟禁生活のまま生涯を終えた。

著者のチュウ・バン・トン氏はベトナム人の歴史研究家。


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