『ブルー・ニューディール』
A Blue New Deal: Why We Need a New Politics for the Ocean
Chris Armstrong 著 | Yale University Press | 272p


1.生命のるつぼ
2.海における自由
3.海の囲い込み
4.海洋における世界秩序の再構築
5.公正な海洋の7原則
6.海で働く労働者の保護
7.海洋動物の権利
8.海面上昇と島嶼国
9.ブルー・ニューディール
10.ブルー・ニューディールを超えて


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

世界で年間800万トンとも推定されるプラスチックの海洋流出や、大気中の二酸化炭素の増加による海洋酸性化、沿岸部の浸食など、「海」をめぐる問題が深刻さを増している。四方を海に囲まれた日本にとっても、健全な海洋の維持は死活問題だ。
日本をはじめとする海洋国・漁業国や国連を中心に対策が進められているが、十分なのだろうか。

未邦訳の米国書籍である本書では、海洋に関する環境問題と、経済格差の是正といった社会課題の解決を同時に目指す「ブルー・ニューディール」の考え方を詳説。その原則や、国家レベル、国際レベルでの具体策を述べるとともに、新たな提案を行っている。
国家レベルのブルー・ニューディールでは、洋上風力発電や波力や海流力による発電といった再生可能エネルギー産業だけでなく、海藻や貝類の養殖が二酸化炭素の排出を抑えながら食料やバイオ燃料を産出できることを指摘。国際レベルでは、公海や深海底の持続可能性を管理する「世界海洋機構」の設立を提言している。

著者のクリス・アームストロング氏は、英国サウサンプトン大学国際政治学部教授。環境問題と社会課題の関係性に関する研究を専門とする。


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