『物語 スコットランドの歴史』
-イギリスのなかにある「誇り高き国」
中村 隆文 著 | 中央公論新社(中公新書) | 272p | 990円(税込)


1.スコットランド黎明期――古代・中世
2.スチュアート朝の時代――中世の終わり
3.グレートブリテン成立前夜――市民革命期
4.ジャコバイトの乱とその後――近代
5.スコットランドの宗教的変遷
6.文化と啓蒙
7.社会構造と課題


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

EU離脱問題などに紛れ、日本では話題になることが少なくなったが、2014年にイギリスでスコットランド独立の是非を問う住民投票が行われ、独立不支持が勝利した。
しかし、独立を求める火は消えたわけではなく、現在のスコットランド政府首相は2度目の住民投票を行う計画を推進すると発言している。

本書では、独立の機運が再び高まりつつあるスコットランドとはどんな「国」なのか、古代から現在に至る歴史を辿ることで明らかにしている。その独自性の高い文化や歴史、住人のアイデンティティを探ることで、独立運動の行方を占うこともできるだろう。
スコットランドは、北西部のハイランドを中心に育まれたケルト文化やゲール語、アダム・スミス、デイヴィッド・ヒュームに代表される啓蒙思想、「地酒」であるウイスキーなど、文化・教養面での特徴が豊かであり、第一次・第二次・第三次の産業バランスがとれているため、自立した独立国家としての基盤を備えているといった評価もあるようだ。

著者は神奈川大学国際日本学部日本文化学科教授で、専門は英米哲学、リベラリズム、比較思想。博士(文学)。鹿児島工業高等専門学校専任講師、釧路公立大学准教授などを経て現職。


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