『あ゙ 教科書が教えない日本語』
山口 謠司 著 | 中央公論新社(中公新書ラクレ) | 304p | 990円(税込)


はじめに 1000年に一度の変革期
1.あ゙い゙ゔえ゙お゙の誕生
2.学校が教えない「あいうえお」の秘密
3.国語の授業は謎だらけ
4.濁音の不思議
5.五十音図の功罪――忘れられた「いろは歌」のこと
おわりに 日本語をもっと遊ぼう!


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

若者言葉などを指し、日本語の乱れを嘆く声は、かなり以前からある。だが、言葉は時代とともに変化するものであり、かつて誤用とされていた言い回しが、多数の人が使用することで公的に「正しい」と認められるケースもある。
そもそも、正しさの基準の一つである「五十音」は絶対的なものなのだろうか。

本書では、マンガにしばしば登場する「あ゙ー」「ん゙ー」といった五十音図にない文字の使われ方などを取り上げながら、古代から現代に至る日本語の変化について、さまざまなトピックスを幅広く論じている。
五十音図は、日本語の発音をすべて網羅しているわけではなく、便宜的な指標にすぎないことを、その成り立ちから説明。情報通信革命によって明治維新に次ぐ100年に一度の変革期における日本語は、五十音図にしばられず、むしろ創造的に五十音図を作り替える発想が重要と主張する。

著者は大東文化大学文学部教授。博士(中国学)。英国ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員などを経て現職。専門は書誌学、音韻学、文献学。『頭の中を「言葉」にしてうまく伝える。』(ワニブックス)、『ん──日本語最後の謎に挑む』(新潮新書)、『てんまる──日本語に革命をもたらした句読点』(PHP新書)など著書多数。


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