『世界インフレの謎』
渡辺 努 著 | 講談社(講談社現代新書) | 264p | 990円(税込)


1.なぜ世界はインフレになったのか――大きな誤解と2つの謎
2.ウイルスはいかにして世界経済と経済学者を翻弄したか
3.「後遺症」としての世界インフレ
4.日本だけが苦しむ「2つの病」――デフレという慢性病と急性インフレ
5.世界はインフレとどう闘うのか


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

2022年現在、先進国を中心に世界中で空前の物価高が起きている。2020年初頭からのパンデミックで各国の景気が後退し、むしろデフレが懸念されたはずだ。
だが実際にはモノの供給不足から物価が上昇。そして、平時に戻りつつある局面なのに、さらに急上昇し、かつてない水準までインフレが進行中だ。

本書では、元日本銀行員で物価理論のトップランナーが、異例の「世界インフレ」の原因・メカニズムに迫っている。
タイミングが重なったことから、今回の世界的物価高の原因を、ロシアによるウクライナ侵攻に求める見解がよくみられる。しかし、著者ら専門家は、それに懐疑的だ。著者がさまざまなデータを駆使した分析によれば、インフレの主因は、その前の新型コロナウイルス感染症対策としての、人々の「行動変容」にあるという。

著者は日本銀行勤務、一橋大学経済研究所教授等を経て、現在、東京大学大学院経済学研究科教授。専攻はマクロ経済学、国際金融、企業金融。株式会社ナウキャスト創業者・技術顧問。『物価とは何か』(講談社選書メチエ)、『入門オルタナティブデータ 経済の今を読み解く』(共編著、日本評論社)など著書多数。


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