『「覚える」と「わかる」』
-知の仕組みとその可能性
信原 幸弘 著 | 筑摩書房(ちくまプリマー新書) | 192p | 880円(税込)


1.覚える
2.わかる
3.状況を把握する
4.人間特有の知とは何か
5.機械がひらく知の可能性


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

インターネットで検索すれば、あらゆる情報が簡単に手に入る時代になった。コンピュータや人工知能(AI)は、人間の知的活動のあり方や意味を大きく変化させようとしている。
この環境下、私たちは、そもそも自分の知能がどんな働きをしているのかを理解しなければ、知能を有効に活用することが難しい。

本書は、「覚える」と「わかる」という言葉を切り口に、人間の知能のあり方や働き方について多面的に解説する。
「覚える」ことについていえば、暗記によって脳に蓄積した情報は、コンピュータに蓄積した情報とは異なり、無意識のうちに整理されていくという。その情報の整理が、のちに物事を理解する際の助けになる。また、人間は、ある課題を遂行する際に、それに関連する事柄だけにおのずと「興味・関心」が向く。一方、AIの場合、興味・関心などの情動をもたないため、課題遂行に関連する事柄と関連しない事柄を分けて把握することが難しいのだという。

著者は、東京大学名誉教授。1954年生まれ。専門は心の哲学。著書に、『意識の哲学』(岩波書店)、『情動の哲学入門――価値・道徳・生きる意味』(勁草書房)など多数。


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