『ケンダルスクエアのエコシステム』
-米マサチューセッツ州ケンブリッジの「未来が“集約”する場所」
Where Futures Converge: Kendall Square and the Making of a Global Innovation Hub
Robert Buderi 著 | The MIT Press | 400p


1.地球上で最もイノベーティブな1平方キロメートル
2.イノベーションのモデル
3.ケンダルスクエアの最初の経済構想は失敗だった
4.チャールズ・ダベンポートと地区の変貌
5.ケンダルがケンダルになる
6.ダベンポートの夢の失敗が「新技術」の扉を開く
7.「産業の煙の天蓋」
8.ラド・ラボ:ケンダルスクエアの転換点
9.湿地帯から都市再生へ
10.ケンダル、我々は問題を抱えている
11.テクノロジーの波:ロータスからAIアレイへ
12.条例とバイオジェン
13.遺伝子の町の始まり
14.バブルの時代:メディアラボからアカマイまで
15.ケンブリッジ・イノベーション・センター:ケンダルスクエアのスタートアップの中心地
16.「NIBBER」:大手製薬会社の攻勢
17.地元発のバイオテクノロジー企業が頭角を現す
18.ブロードへの道
19.ケンダルスクエアの企業化
20.ベンチャー企業の流入とテックスタートアップの勃興
21.行方不明の40社
22.700メイン:1つの建物が紡ぐケンダルスクエアの物語
23.コラボレーションの中心
24.ケンダルスクエアの課題と地域の優位性
25.関係者の声
26.ケンダルスクエアを形成した11の決断
27.教訓と考察
28.コンバージェンスとコンシリエンス


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

今、シリコンバレーと並ぶ、あるいは超えるとも言われるイノベーション集積地が米国にある。マサチューセッツ州ケンブリッジの「ケンダルスクエア(Kendall Square)」だ。
日本の武田薬品工業が大規模キャンパスの設置計画を発表したことで話題になった同区域は、どのように発展してきたのだろうか。

未邦訳の米国書籍である本書は、ケンダルスクエアの発展を振り返りながら、同区域のエコシステムを分析する。
ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)という世界トップレベルの研究大学に隣接するケンダルスクエアでは、これらの大学の先端研究や人材輩出に加え、遺伝子組換え技術に関する独自の条例制定により、1980年代にバイオテクノロジーの研究が活発化。バイオジェン、ジェンザイムといった地元発のバイオテクノロジー企業やスタートアップが生まれた。さらに大手製薬会社やテクノロジー企業が次々に進出することで、強固なエコシステムが形成されていったようだ。

著者のロバート・ブデリ氏は、作家、ジャーナリスト、起業家。MITが刊行する科学技術誌『Technology Review』の元編集長で、メディア企業Xconomyの創設者でもある。


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