『ロシアの健康食品チェーン・フクスヴィルの「常識」に挑む小売革命』
ВкусВилл: Как совершить революцию в ритейле, делая всё не так
Evgeny Shchepin 著 | Alpina Publisher | 290p


1.生き残るための血なまぐさい戦いがあるビジネスの分野でさえ、必ず青い海に島がある。このルールを身につけるだけでも必ず役に立つ
2.実行して分析することは、分析して実行しないことよりも重要である。
3.あなたにとって心地よく、また面白い人を採用する。これは最初はとくに重要である。
4.コンセプト上の危機は早ければ早いほどよい。「イズビョンカ」にはオープンから1年半の間に危機が襲い、会社全体が大きく変わった。
5.企業が成功の頂点にある時こそ次に進むべき道を考える時間である。突然消滅してしまわないために。
6.われわれはネーミングの王と呼ばれるが、社名が重要とは考えない。
7.「自分が経験を積んだかどうかを理解するのはとても簡単である。1年前の自分の仕事を分析し、今ならば違うやり方で進めていたと思うのであれば成長したのである」
8.一連の内部危機が私たちに教えてくれたこと:われわれはパフォーマンスの数字ではなく常識に基づいて働くべきである。だからKPIや従業員の業績を計る数値的な評価もなくし、これからも決して導入しない。
9.会社を救済するための計画は、連帯責任でなければならない。「フクスヴィル」を窮地から脱出させたのは、破滅への道に追い込んでいた者たちだった。
10.私たちは人生にもたらされる様々なシナリオに驚かされることをやめない。どうなるかを予想しないことだ。このゲームを楽しんで。
他、全37項目


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

日本での知名度は高くないが、ロシアで72の都市に1,300以上のリアル店舗を展開する、健康食品スーパーマーケットの大型チェーンがある。「フクスヴィル(VkusVill)」である。
2012年にモスクワで産声を上げて以来、急成長を遂げてきた同チェーンは、常識を覆す経営スタイルでも知られているという。

原書がロシアで発刊された未邦訳の本書は、危機対応を含むフクスヴィル発展の経緯と、そのユニークなフラットで従業員の自律性を重視する経営スタイルについて、具体的に紹介している。
同社が失敗や危機を乗り越えた中から生み出した経営スタイルは、従業員の勤務時間や服装を原則自由とし、将来計画・企画や予算を設けない、どんな理由でも顧客から返品を受け付けるなど、業界内外の「常識」から外れるものが多い。だが、その定型からは外れた独自の経営が奏功し、短期間で驚異的な成長を見せている。

著者のエフゲニー・シェピン氏は、2019年まで、フクスヴィルにて外部コミュニケーションと顧客フィードバックを担当した。現在は、起業をテーマにした交流プロジェクトを主宰している。


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