原題:Como matar a borboleta-azul: Uma cronica da era Dilma |

Monica Baumgarten de Bolle 著 | Intrinseca | 272p


イントロダクション ジルマの幻の列車
1.トンネルに入る―2011年
2.煙、煙―2012年
3.たくさんの大きなニュース―2013年
4.愚かな人間の根本原則―2014年/2015年
5.コウモリはチョウを蘇らせるか?―2016年
エピローグ 永遠の危機の秘密:ある寓話


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

ようやく好転の兆しが見えたものの、ブラジル経済はここ数年停滞を続けている。かつてはBRICsの一角を占める有望な新興国として注目を集めたが、2011年頃から減速し、大汚職事件の摘発が相次ぐなど、政治・経済ともに混乱をきたしているようだ。その2011年に就任し、2015年5月に弾劾により失職するまでの4年5カ月間、同国の大統領を務めたのがジルマ・ルセフ氏だ。同じ労働者党のルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ大統領を引き継ぎ、ブラジル初の女性大統領として就任した。ところが、インフレ軽視の低金利政策など経済への政府介入が裏目に出るといった失政が重なり、ブラジル経済低迷の原因をつくることになる。本書は、そのジルマ大統領時代のブラジルを、経済を中心に年代ごとに追ったルポルタージュである。著者はワシントンD.C.在住のエコノミストで、ピーターソン国際経済研究所シニアフェロー、ジョンズホプキンス大学ポール・H・ニッツェ高等国際関係大学院(SAIS)教授を務める。

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