坂本 尚志 著 | 星海社(星海社新書) | 224p | 920円(税別)

1.フランス人は大学に入るために、幸福について考える
2.「思考の型」を身に付けて「自分で考える」ようになる
3.幸福とは何だろうか?
4.現代人の幸福に関する悩みを考えてみる


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

国際比較における日本人の「幸福度」の低さはしばしば話題になる。国際連合が毎年発表している『世界幸福度報告』の最新(2018年)のランキングで日本は前年より順位を下げ、54位だった。一方、フランスは上位“常連”の北欧諸国には及ばないものの23位だ。本書の著者は、この日仏の幸福度の差が「哲学」にあるとみている。多くのフランス人が幸福なのは、高校時代の哲学教育や、大学入学に必須な「バカロレア」の哲学試験対策によって「思考の型」を身に付けているからだという。本書では、その「思考の型」について、実際の哲学試験(哲学小論文)の例を挙げながら詳細に解説している。それは、日本人が「幸福」になるためのヒントにもなるものだ。著者は京都薬科大学准教授。ルノー財団奨学生としてフランス・ボルドーに留学し、ボルドー第三大学で博士号を取得。20世紀フランス思想史とバカロレア哲学試験の研究を進めている。

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