ジェレミー・ベイレンソン 著 | 倉田 幸信 | 文藝春秋 | 368p | 2,200円(税別

序.なぜフェイスブックはVRに賭けたのか?
1.一流はバーチャル空間で練習する
2.その没入感は脳を変える
3.人類は初めて新たな身体を手に入れる
4.消費活動の中心は仮想世界へ
5.2000人のPTSD患者を救ったVRソフト
6.医療の現場が注目する“痛みからの解放”
7.アバターは人間関係をいかに変えるか?
8.映画とゲームを融合した新世代のエンタテイメント
9.バーチャル教室で子供は学ぶ
10.優れたVRコンテンツの三条件


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

ここ数年で格段の技術進歩が見られるVR(仮想現実)。安価な簡易型ゴーグルも登場し、今後、飛躍的に普及する可能性もある。だが、感覚を直接的に刺激するVRは、共感力を高めたり、新たな気づきを与えたりする反面、暴力的衝動を惹起する、物事の現実感がなくなるなどの負の側面もあるようだ。本書では、世界のVR研究のトップランナーである著者が、VRが社会や人間をどのように変えるのか、プラスマイナス両面から実証的に論じている。実際にアメフトチームの練習や、企業研修などに取り入れられていたり、「共感力」を高める難民キャンプのVRドキュメンタリー映画が製作されていたりする事例を、著者が関わったものを含め多数紹介。それとともに、長時間VR体験を続けた場合の心理変化といった、数々の心理学や脳科学実験を取り上げなから、今後のVR開発・普及がどうあるべきかを考察・提言する。著者はスタンフォード大学教授(心理学、コミュニケーション学)。同大学でバーチャル・ヒューマン・インタラクション研究所を設立し、所長を務めている。

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