アレクサンドラ・ホロウィッツ 著 | 竹内 和世 | 白揚社 | 350p | 2,500円(税別)

1.犬の鼻
2.匂いを嗅ぐ者
3.風を嗅ぐ
4.嗅ぎながら歩く
5.顔の真ん中の鼻のように明白
6.犬がわたしにそれを嗅がせた
7.働く鼻
8.ノーズワイズ=鋭い嗅覚をもつ
9.悪臭の波
10.トリュフ犬とジャコウネコ
11.ノーズワーク――嗅いで探す
12.セカイノニオイ


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

私たちを取り巻く環境をどのように認識するか、そこからいかに情報を得るかは、アイデア創出やイノベーションの重要なポイントであるのは確かだろう。とはいえ、簡単に実践できるものではない。ここで参考になるのが、さまざまなアプローチで「犬」が感じている世界を知ろうとする研究者の試みだ。本書では、嗅覚が発達し、目よりも鼻を使ってものを知り、時間を把握し、薬物などを検知・探索、変化の予測まで行う犬の能力に着目する。犬の習性や鼻の構造、嗅ぎ方などを、人間と比較しながら分析。その上で、著者自身、犬のように街中を嗅ぎまわったり、膨大な種類の匂いを嗅ぎ分けるトレーニングに参加たり、さらには検知犬や捜索犬のトレーナーに話を聞くなどの経験と練習を経て、知覚の次元を広げることに成功する。犬の認知行動の権威として知られる著者は現在、コロンビア大学バーナード・カレッジで教鞭をとるかたわら、犬の認知研究室を主宰。著書に、ニューヨークタイムズ・ベストセラー第1位となった『犬から見た世界』(白揚社)がある。

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