郡司ペギオ幸夫 著 | 講談社(選書メチエ) | 256p | 1,700円(税別)

ダサカッコワルイ宣言
1.マネコガネ ―知覚できないが存在するもの
2.サワロサボテン ―無意識という外部
3.イワシ ―UFOはなぜ宇宙人の乗り物なのか
4.カブトムシ ―努力する神経細胞
5.オオウツボカズラ ―いいかげんな進化
6.ヤマトシジミ ―新しい実在論の向こう側
7.ライオン ―決定論・局所性・自由意志
8.ふったち猫 ―ダサカッコワルイ天然知能


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

私たちは世界を、どのような「知性」で捉えるべきなのか。そんな哲学的な問いは、さまざまな場面での「創造性」にも深く関わっている。世界をデータをもとに「人工知能」的に見るか、それとも伝統的な博物学的な知識を求める「自然知能」的に理解するか。実はもう一つの知性がある。「天然知能」だ。本書では、私たちが知覚できないものも含む想定外の「外部」を受け入れることで、創造的に世界を捉える知性のあり方を「天然知能」と名づけ、「人工知能」や「自然知能」と対置しながら論じる。知覚可能なもののみに限定して思考しがちなAI時代の現代人に、これまでの常識をくつがえす新しい「世界の見方」を提案している。著者は早稲田大学基幹理工学部・表現工学専攻教授。理学博士。著書に『生きていることの科学』(講談社現代新書)、『時間の正体』(講談社選書メチエ)などがある。

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