芳賀 理彦 著 | 春風社 | 312p | 3,200円(税別)

序.他文化理解と翻訳
1.日本文学の新しいイメージ
2.少女カルチャーの翻訳(不)可能性
3.日本文化と歴史の新しい表象
4.文化交流・インターフェイス・翻訳の場としてのアニメーション
終.文化翻訳の試み
補.村上春樹『風の歌を聴け』と『1973年のピンボール』の翻訳の比較


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

日本の現代文学、映画、アニメ、ゲームなどが海外に向けて翻訳・輸出される機会が1980年代頃から格段に増加、世界的なヒットや人気作品も多数生まれている。だが、それらを通して現代の日本文化は、どの程度正確に伝わっているのだろうか。ステレオタイプな見方は、どれくらい払拭されているのか。本書では、村上春樹、吉本ばなな、宮崎駿、押井守という海外にもファンが多い4人のクリエイターの作品が、アメリカでどのように受容されているかを分析。そしてそれにより、日本文化のイメージがいかに形成されているかを、アメリカでの批評や研究論文をもとに論じる。正確な他文化理解は困難ではあるが、その実情を知ることで、さまざまな領域における国際交流のヒントが得られるだろう。著者は敬愛大学経済学部准教授で、比較文学、文化翻訳論を専攻している。なお、ダイジェストでは村上春樹の受容を分析した第1章を取り上げた。

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