『行動しなければ倫理は意味がない[改訂版]』
原題:Ethics into Action
Peter Singer 著 | Rowman & Littlefield Publishers | 236p


1.ヘンリー・スピラの生い立ち
2.動物の解放
3.人間の美を求める夢と、ウサギの悪夢
4.闘争と進歩
5.忘れられた動物の問題
6.少しずつでいいので前進する


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

人間による不必要な支配や虐待を防ぎ「動物の権利(アニマルライツ)」を保護しようとする動きが世界的趨勢になっている。
日本でも2019年6月に「改正動物愛護法」が成立している。
こうした流れを作った功労者の一人に、活動家のヘンリー・スピラがいる。彼はどのように運動を進めていったのか。

本書は、1998年に刊行され欧米でロングセラーとなった、「動物の権利」活動家のヘンリー・スピラ(1927-1998)の評伝。
同志とも言える著者の目に映ったスピラが、どのように戦略を立て、動物の権利侵害に立ち向かっていったかを分析している。
とくにスピラの最大の功績とされる、ウサギの目に薬品をたらす「ドレイズテスト」をめぐる化粧品メーカー・レブロンとの闘いは、大きく取り上げられている。
著者のピーター・シンガー氏は、オーストラリアのメルボルン出身の哲学者、倫理学者。1975年に『動物の解放』を出版し、動物愛護活動の火付け役となった。現在は、プリンストン大学およびメルボルン大学の教授を務める。

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