『麺の科学』
山田 昌治 著 | 講談社(ブルーバックス) | 240p | 1,000円(税別)


1.小麦粉、蕎麦粉、米粉――麺を作る粉の科学
2.こんなにある! おいしい麺いろいろ
3.麺の栄養学
4.科学の力で麺をおいしく
5.麺の科学NG集


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

うどん、蕎麦、素麺、ラーメン、スパゲッティなど、いずれの「麺」も苦手だという日本人は稀だろう。
また、イタリアのパスタ、アジア各地の風土料理などには多様な形態が発達するなど、麺は世界中で愛されている食品でもある。
あらゆる麺に共通する食感やのどごし、味の秘密はどこにあるのだろうか?

本書は、食品化学の観点から、主たる麺の素材である小麦粉の特性を分析することで、麺のおいしさが何によって生まれるかを探り、それを踏まえた調理法を提案する。
約1万年前に人類が栽培を始めた小麦は、もともと高原の砂漠地帯の厳しい環境で育っており、そのサバイバル戦略から生まれた小麦独特の形質が、おいしさに深く関係しているようだ。
著者は工学院大学先進工学部応用化学科教授。1988年に日清製粉に入社し、長らくパスタなど食品の研究開発に携わった。現在、麺を特集したテレビ番組でコメントするなどの活躍もしている。

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