『おしゃれ嫌い』
米澤 泉 著 | 幻冬舎(幻冬舎新書) | 174p | 780円(税別)


1.なぜ、ユニクロが「国民服」になったのか?
2.ユニクロは「服」ではなく、「くらし」を売っている
3.みんな、おしゃれよりもくらしが好き
4.ユニクロがおしゃれの勝負を終わらせた
5.ユニクロ隆盛時代の欲望のかたち


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

「ユニクロ」という衣料のブランドが誕生して20年以上になる。
フリースやヒートテックなどが大ヒットし、ユニクロは「国民服」と呼ばれるほど人気を博す。だが、かつては安くて機能的だが、「おしゃれ」とは言いがたかった。
それが今ではファッション誌に特集されるようにもなっている。なぜだろう?

本書では、ユニクロのメッセージや戦略、そしてそれが受け入れられる消費社会の変化を読み解き、「服を着ること」の意味が、人々の欲望のかたちが、どのように変わってきたかを探っている。
画期的な機能性と普遍的なデザイン性をまとった「ライフウェア」を標榜するユニクロは、「インスタ」ブームに象徴されるエシカル(Ethical:環境や人権などを尊重する倫理的な「正しさ」)で「ていねいなくらし」を求めるようになった社会の変化に沿って、あるいは主導することで人気ブランドになり得たという。
著者は、甲南女子大学人間科学部文化社会学科教授。1970年生まれで、女子学(ファッション文化論、化粧文化論など)を専門とする気鋭の社会学者である。

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