『他者と働く』
宇田川 元一 著 | NewsPicksパブリッシング | 200p | 1,800円(税別)


1.組織の厄介な問題は「合理的」に起きている
2.ナラティヴの溝を渡るための4つのプロセス
3.実践1 総論賛成・各論反対の溝に挑む
4.実践2 正論の届かない溝に挑む
5.実践3 権力が生み出す溝に挑む
6.対話を阻む5つの罠
7.ナラティヴの限界の先にあるもの


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

多くの組織の現場で、私的な感情などが絡む、必ずしも合理的ではない個人間やグループ同士の対立や足の引っ張り合いなどが起こり、業務の進行を妨げることがしばしばある。
そうした「わかりあえなさ」に由来する関係性のトラブルは、定番の経営理論やノウハウでは解決が難しい。どうすればいいのだろうか。

本書では、「適応課題」と呼ばれる複雑で厄介な組織の問題を、医療や臨床心理の領域で研究・実践されてきた「ナラティブ・アプローチ」を応用した「対話」によって解決する方法を論じている。
それは、「わかりあえない」ように思える対立相手との「溝」に気づき、相手のナラティブ(物事の解釈の枠組み)を観察し、それを理解することで溝に「橋」をかける「準備―観察―解釈―介入」という4ステップのプロセスである。
著者は経営学者で、埼玉大学経済経営系大学院准教授。経営戦略論、組織論を専門とし、大手企業やスタートアップ企業で、イノベーション推進や組織変革のためのアドバイザーや顧問を務める。

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