『イゴノミクスの世界』
渕上 勇次郎 著 | 幻冬舎メディアコンサルティング(幻冬舎ルネッサンス新書) | 298p | 800円(税別)


1.市場経済のタイプ─囲碁と将棋
2.「厚みに近寄るな」─ベンチャー起業の鉄則
3.「マネ碁」は戦法か、違法なのか
4.「ひらめき」か「第一感」か
5.「敵の急所は我が急所」と知る
6.「石の下」とは意外や意外の手
7.なるほど「定石を 覚えて二目 弱くなり」か
8.「むさぼり勝とうとしてはならない」


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

将棋と並び競技人口の多い、伝統的なボードゲームに「囲碁」がある。
中国を起源とし、今ではアジア諸国のみならず世界各国に競技者がおり、昨今ではAIのAlphaGoが人間のプロ棋士を打ち破ったことも話題になった。
そんな囲碁にまつわる格言や戦術は、経済の理解や企業経営などにも役立つものでもある。

本書では、趣味で囲碁を嗜む経済学者が、経済学の基礎や、日本経済の変遷などを、囲碁の戦略・戦術や、棋士の間に伝わる格言・習わしなどになぞらえて解説。
著者は、囲碁に経済の本質が表れているとし、囲碁とエコノミクスを組み合わせた「イゴノミクス」を提唱。自身を「イゴノミスト」と名乗る。
相手の駒を取りにいく将棋と異なり、駆け引きをしながら領地の拡大を目指す囲碁こそが、日本型経済の特徴を浮かび上がらせていると論じている。
著者は、高崎商科大学教授で学長を務める。専門は日本経済論で、趣味の囲碁は五段格だという。

※SERENDIP会員の方は本ダイジェストをこちらからお読みいただけます。