『無形資産が経済を支配する』
ジョナサン・ハスケル/スティアン・ウェストレイク 著 | 山形 浩生 | 東洋経済新報社 | 400p | 2,800円(税別)


1.無形資産の台頭で何が変わるのか?
2.姿を消す資本
3.無形投資の計測
4.無形投資はどこが違うのか?:無形資産の4S
5.無形資産、投資、生産性、長期停滞
6.無形資産と格差の増大
7.無形資産のためのインフラと、無形インフラ
8.無形経済への投資資金という課題
9.無形経済での競争、経営、投資
10.無形経済での公共政策
11.無形経済はこの先どこに向かうのか?


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

GAFAなどの巨大企業に富が集中し、世界中でさまざまな格差や分断が生じている。
近年、経済学者たちの間では、その原因を「無形資産」の台頭に求める論議が盛んになっているようだ。
無形資産とは、ソフトウェアや研究開発、設計・デザイン、ブランドといった、文字通り目に見えない企業の資産を指す。

本書では、機械や車両、建物などの有形資産とは異なる無形資産の特徴を明らかにするとともに、企業投資が無形資産にシフトすることで、世界経済がどのように変わってきているかを分析。
イノベーションと成長、格差、経営の役割、金融と政策改革といった問題について、企業や政府が何をすべきかを論じる。
著者らによれば、無形資産の特徴は、サンクコスト、スピルオーバー、スケーラブル、シナジーという「4S」で表されるという。
著者のジョナサン・ハスケル氏は、ロンドンにあるインペリアル・カレッジ・ビジネススクール経済学教授。スティアン・ウェストレイク氏はイギリス全国イノベーション財団ネスタ・シニアフェロー。

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