『日本中世への招待』
呉座 勇一 著 | 朝日新聞出版(朝日新書) | 288p | 850円(税別)


1.人生の歴史学
2.交流の歴史学
付録 さらに中世を知りたい人のためのブックガイド


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

2016年刊行の『応仁の乱』(中公新書)が大ヒットして以来、「中世史ブーム」が続いているようだ。
その中で多くの歴史ファンが注目するのは、戦乱の世における武将の活躍や、合戦の経緯だろう。
だが教養として中世を理解するには、当時の武士や庶民の生活や価値観を知る必要があるのではないか。

本書では、『応仁の乱』の著者でもある呉座勇一氏が、日本中世(平安末期から戦国時代まで)における、さまざまな身分の人々の「生活」に着目する。
家族や教育の制度、出産や老い、医療、葬儀、さらには誕生日会や正月祝い、接待、引越し、旅行などの生活習慣に関する興味深いエピソードを、史料と最新の研究成果をもとに詳しく紹介。
長きにわたった戦乱の世にも、生き生きとした一般武士や庶民の生活があったことを伝えている。
著者は、日本中世史を専攻する歴史学者で、現在、国際日本文化研究センター助教。
なお、ダイジェストでは、中世の「教育」と、「誕生日会」に関する内容を取り上げた。

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