『睡眠障害』
現代の国民病を科学の力で克服する
西野 精治 著 | KADOKAWA(角川新書) | 240p | 900円(税別)


1.日本人の睡眠が危ない!
2.睡眠障害と睡眠薬
3.「日中眠くなる」という睡眠障害
4.生体リズムを乱す睡眠障害
5.子ども、高齢者、女性の睡眠障害
6.睡眠負債を解消するために


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

眠れない、眠りが浅く疲れがとれない、といった睡眠のトラブルを抱える人は、厚労省の調査によると日本人の5人に1人におよぶという。
「睡眠負債」という用語も話題になったが、睡眠不足は、仕事の効率を落とすだけでなく、生活習慣病の原因にもなりうる。
我々は、睡眠にもっと自覚的であるべきだろう。

本書では、スタンフォード大学で睡眠研究に取り組む著者が、現代人の身体を蝕み、仕事や生活に深刻な影響を与える「睡眠障害」の実態やメカニズム、治療や対策などについて詳しく解説している。
理想的な睡眠には、体内時計のリセットに関わるメラトニンというホルモンの働きがポイントになるという。
体内物質の分泌や伝達を調整し「自然な眠り」を促す睡眠薬の開発も進んでいるが、やはり生活習慣を改善することがもっとも有効であるようだ。

著者は、スタンフォード大学医学部精神科教授で、同大学睡眠生体リズム研究所(SCNL)所長。2000年に、突然眠りに落ちてしまう過眠症「ナルコレプシー」の発生メカニズムを突き止めた。

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