『日本ソフトカプセル産業史』
民族資本で守った男たち
近藤 隆 著 | 出版文化社 | 248p | 1,500円(税別)


1-1.ソフトカプセル黎明期を支えた人々
1-2.肝油とゼラチンが築いたソフトカプセルの礎
1-3.ソフトカプセル発展期の技術革新
1-4.ソフトカプセル拡張期における新たなブーム
2-1.再度ソフトカプセルについて
2-2.ソフトカプセルの今後の展開


【要旨】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

我々が何気なく手にしたり、口にしたりしている製品に、意外な開発の苦労や日本企業の優位性が隠されていることがある。
「ソフトカプセル」もその一つだ。薬やサプリメント、調味料、口中清涼剤などに用いられる、楕円形や球状で軟らかい感触のカプセルである。
どのような開発の経緯があったのだろうか。

本書では、世界各国で米国企業が大きなシェアを獲得しているにも関わらず、日本ではほとんどのシェアを、歴史ある日本企業が占める「ソフトカプセル」に焦点を当て、戦前から戦後にかけての開発の歴史を辿る。
ソフトカプセルは米国のキャタレント社が世界で6割のシェアを誇るが、同社の日本でのシェアは1割にも満たない。
その背景には、いち早く、大量生産が可能な製造機械を導入し、それを国産化し改良を続けるという、日本特有の「モノづくり」の精神があった。

著者は、日本におけるソフトカプセル製造を牽引した富士カプセルの取締役研究開発部長などを務めた後、三生医薬創業、現在は三洋薬品HBC代表取締役社長を務める。

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