『中国における「模倣ファッション」の実態』
-人気集める「山寨ファッション」と女性デザイナーたち
Fashioning China: Precarious Creativity and Women Designers in Shanzhai Culture
Sara Liao 著 | Pluto Press | 217p


1.イントロダクション:ファッションの仕事、不安定な労働、山寨カルチャーの女性デザイナー
2.山寨ファッションと中国の不安定な創造性
3.デジタル労働と山寨ファッションの製造文化
4.山寨の中の山寨:模写と創造のポリティクス
5.山寨ドリームの数々とチャイニーズ・ドリーム
6.山寨カルチャーと国家イデオロギー、国境を超えた資本主義:諸刃の剣


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

中国製品に「模倣」のイメージを持つ日本人は多いのではないだろうか。実際、中国には「山寨(さんさい)カルチャー」という、模倣に価値を見出す文化があるようだ。
独創性が重んじられるファッションデザインの世界も例外ではない。中国には、有名ブランドの模倣品を製作する「山寨ファッション」が大人気なのだ。

未邦訳の英国書籍である本書は、アパレル業界で「模倣品」を製作し、顧客に安価で提供する「山寨ファッション」と、その担い手である女性デザイナーたちの実態をリポート。
山寨ファッションは、有名ブランドと寸分違わない模倣品ではなく、デザイナーが少しずつ独創性を混ぜて“修正”を加えている。その製作・販売はオンラインで行われ、製作過程や購入後のフィードバックで顧客とひんぱんにやりとりする「消費者中心主義」が、山寨ファッションのビジネスモデルを特徴づけている。

著者は香港中文大学ジャーナリズム・コミュニケーション学部助教授で、主にグローバル・コミュニケーションのプログラムを担当。デジタルメディアを中心にジャーナリズム、グローバルメディアとコミュニケーション、ジェンダーとメディアなどの調査・研究に従事する。


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