『デジタル化する新興国』
-先進国を超えるか、監視社会の到来か
伊藤 亜聖 著 | 中央公論新社(中公新書) | 256p | 820円(税別)


序.想像を超える新興国
1.デジタル化と新興国の現在
2.課題解決の地殻変動
3.飛び越え型発展の論理
4.新興国リスクの虚実
5.デジタル権威主義とポスト・トゥルース
6.共創パートナーとしての日本へ


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

ビジネスや政治、そして私たちの生活において「デジタル化」の波が世界中に押し寄せている。
とりわけ新興国・発展途上国の多くで、デジタル化のスピードは速く、決済サービスやスーパーアプリなどにおいては、先進国を凌駕するほどの発展を見せている。なぜ新興国にデジタル化の優位性があるのだろうか。

本書では、OECD加盟国以外の新興国や発展途上国を対象に、デジタル化の現状を描きつつ、その発展による社会課題の解決の可能性と、監視社会やフェイクニュースなどの負の側面(脆弱性)の両面を論じている。
新興国のデジタル化は、商取引における「信用」を担保する一方で、虚偽情報があふれることで社会不安を増幅する。また本書では、中国のウィーチャットのような、一つのアプリにさまざまなサービスを集約する「スーパーアプリ」が、先進国ではなく新興国で発展した理由を明らかにしている。

著者は、東京大学社会科学研究所准教授で、中国経済論が専門。『現代中国の産業集積―「世界の工場」とボトムアップ型経済発展』(名古屋大学出版会)などの著書がある。


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