『YKKのグローバル経営戦略』
-「善の巡環」とは何か
高橋 浩夫 著 | 同文舘出版 | 188p | 2,090円(税込)


1.今、なぜYKK経営なのか ―株主資本主義とステークホルダー資本主義を巡って
2.ファスナーの出会いと吉田忠雄の挑戦
3.ファスナーのルーツとYKKの国際競争力
4.事業概況と独自の経営体制
5.グローバル事業展開への道のり
6.グローバルR&D体制
7.トップの国際マインドと人財育成
8.建材事業への進出 ―ファスナーを超えるYKK AP
9.YKKの「食」への挑戦
10.黒部から世界へ
11.YKKから学ぶもの


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

大きな世界シェアを誇る日本のものづくり企業の一つにYKKがある。衣服やカバンなどに使われる「ファスナー」とその関連商品を提供する非鉄金属メーカーとして有名だ。
72カ国に計約4万5000人の社員を擁する同社は、1934年の創業以来「善の巡環」という独自の理念のもとグローバル展開を図っている。

本書は、YKK創業者の吉田忠雄が掲げた「善の巡環」に基づく独自の経営の仕組みについて分析している。
YKKは世界規模の実績のある大企業にもかかわらず、株式上場していない。「社会的信用は上場によってではなく、みずから創り上げることである」という創業者の考えに由来するのだという。その代わりに従業員持株会が「筆頭株主」になっており、会社は株主のものではないとする「ステークホルダー資本主義」を、90年近く前から体現する。また、使われる衣服などによって色や形状が変わるファスナーの性質上、量産が難しいとされていたが、YKKではそれを可能にする一貫生産体制を構築している。

著者は白鷗大学名誉教授、中央大学博士。研究領域は多国籍企業論、国際経営論、経営倫理で、『すべてはミルクから始まった』(同文舘出版)などの著書がある。


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