『世界中から人が押し寄せる小さな村』
-新時代の観光の哲学
島村 菜津 著 | 光文社 | 292p | 2,090円(税込)


1.壁の煤を落とすな
2.本物を求める旅
3.支配人は民俗学者
4.時代とともに変化する美意識
5.セメント会社の御曹司で、HIVポジティブ
6.地震とホテル経営
7.山村の伝統を守る人たち
8.イタリアの恥から文化の街へ
9.これからの新しい観光
10.日本型アルベルゴ・ディフーゾ


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

「アルベルゴ・ディフーゾ」というイタリア語の造語で呼ばれる宿泊施設が、欧米や日本で注目されつつある。少子高齢化に伴う空家問題や過疎問題などの解決の糸口になると期待されてのことだ。
村など地域全体を一つの宿泊施設と考え、点在する空き家をホテルの一部屋のように観光客に提供する。

本書では、従来の大型ホテルのように同じ建物の複数階に部屋や施設がある「垂直型」ではなく、地域全体に広がる「水平型」のアルベルゴ・ディフーゾについてその概要、歴史と現状について触れつつ、もっとも注目されているイタリア中部アブルッツォ州サント・ステファノ・ディ・セッサニオ村のアルベルゴ・ディフィーゾについて、創設者ダニエーレ・キルグレン氏へのインタビューなどをもとにその理念や内容を詳細にリポートする。
サント・ステファノ・ディ・セッサニオ村アルベルゴ・ディフーゾは、自然と調和し、地域の伝統的な暮らしをそのまま生かしている点が大きな特長のようだ。

著者はノンフィクション作家。東京藝術大学美術学部芸術学科卒業後、イタリア各地に滞在しながら、雑誌に寄稿。1998年、『エクソシストとの対話』で21世紀国際ノンフィクション大賞(現・小学館ノンフィクション大賞)優秀賞受賞。


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