『FDA(米国食品医薬品局)のジレンマ』
-安全性、有効性、そして社会からの信頼
Drugs and the FDA: Safety, Efficacy, and the Public's Trust
Mikkael A. Sekeres 著 | The MIT Press | 320p


1.市場に出た小さな薬
2.そして最後に、有効性
3.戦いへの執念
4.試練と苦難
5.腫瘍を飢えさせ、産業を養う
6.ウイルスの惨劇
7.沈黙は死とイコールだ
8.FDAの主張
9.アバスチンにまつわる決断


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

米国で新型コロナウイルスが急激に蔓延した際に、ワクチンの緊急承認をはじめとする迅速な判断などで、その動向が世界的に注目された米国食品医薬品局(FDA)。
安全性の慎重な判断と、命を争う場面でのスピーディな対応の両立が求められるこの政府機関は、いかにそのジレンマと戦ってきたのか。

未邦訳の米国書籍である本書は、FDAの設立や発展の契機となった時代ごとの感染症や薬害事件などに触れながら、FDAの100年にわたる変遷と米国社会への影響を論じている。
特に、著者自身が審査のプロセスに参加した、近年の転移性乳がん治療薬「アバスチン」の承認取り下げを巡るプロセスの事例からは、各業界の圧力に屈することのないFDAの強固なポリシーと公正な判断力をうかがい知ることができる。

著者のミッカエル・A・セケレス氏は、マイアミ大学ミラー校シルベスター総合がんセンター医学部教授、血液学部長、医師。ニューヨーク・タイムズ紙へ健康に関する寄稿をしている。


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