『会社のなかの「仕事」 社会のなかの「仕事」』
-資本主義経済下の職業の考え方
阿部 真大 著 | 光文社(光文社新書) | 224p | 924円(税込)


1.「やりがい搾取」を考え直す
2.池井戸潤と戦後ヒューマニズム
3.職業人vs. 組織人
4.「パートタイム田舎就労」の可能性とオルト・エリートの挑戦
5.不安定な職場で「軽やかに」生きるために
6.組織文化の「脱ジェンダー化」とテレワーク


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

以前、人気テレビドラマのセリフなどで取り上げられ話題となった「やりがい搾取」というワードがある。従業員の「やりがい」を利用して雇用主が不当な長時間労働や、低賃金での勤務を強いることを指す。
なぜこのようなことが横行するのか。そこには、日本の労働者が持ちがちな「仕事」観があるようだ。

本書では、「やりがい搾取」という言葉が生まれるきっかけを作った社会学者が、「職業」をどう捉えるか、職場環境や仕事に対する考え方をどう変えていくべきかについて、映画やドラマ、漫画などの例も引きながら、社会学の見地から論じている。
「やりがい搾取」などによる長時間、高負荷、低賃金労働を是正、予防のためには、まず「職業の社会的役割」を明確化すること、すなわち組織のためだけではなく、社会のために働くことについての社会的合意をつくることが必要なのだという。

著者は甲南大学教授で、労働社会学、家族社会学、社会調査論が専門。『搾取される若者たち――バイク便ライダーは見た!』(集英社新書)、『居場所の社会学――生きづらさを超えて』(日本経済新聞出版社)などの著書がある。


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