『インスリン 世界の医療を変えたその「100年」の歴史』
Insulin: A Hundred-Year History (History of Health and Illness)
Stuart Bradwel 著 | Polity | 272p


イントロダクション インスリンとは何か。なぜ大事なのか。
1.トロント 1921-1923
2.インスリン実用化 1922-1978
3.「強化」 1976-1993
4.主体性、家族主義、新自由主義 1993-2002
5.インスリンの危機 2002-現在
結論 みんなのためのインスリン


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

1921年にカナダのフレデリック・バンティングらの研究チームが世紀の医学的偉業を達成した。インスリンの発見である。
糖尿病治療を飛躍的に前進させたこの発見は、バンティングに1923年のノーベル生理学・医学賞受賞をもたらした。だが、インスリンによる治療をめぐっては議論があったようだ。

英国で発刊された未邦訳の本書は、インスリンの特徴や薬効、発見から実用化に至るまでの経緯、糖尿病患者をめぐる社会問題など、インスリンにまつわるエピソードを数多く紹介。
インスリンのおかげで糖尿病患者が自身で血糖値を管理・調整する「新たな方法」が生まれ、それまでの医療における「パターナリズム」を覆すといった社会史的にも興味深いトピックにも触れている。

著者はストラスクライド大学(スコットランド)健康と医療に関する社会史センター(the Centre for the Social History of Health and Healthcare: CSHHH)の名誉研究員。本人も1型糖尿病の診断を受けている。


新規会員登録(無料)をすると本ダイジェストの続きをご覧いただけます。(2023年7月28日まで)会員登録はこちらから

既にSERENDIP会員の方は本ダイジェスト全文を下記から閲覧いただけます。

法人の会員はこちら

個人の会員はこちら