『「大気から除去」で温暖化対策』
-「DAC(直接空気回収技術)」の現在地
Scrubbing the Sky: Inside the Race to Cool the Planet
Paul McKendrick 著 | Figure 1 Publishing | 192p


1.コンテスト「受賞者なし」
2.これまでの二酸化炭素除去
3.人為的に気温を下げるという野望
4.困難な道のり
5.二つの選択肢
6.DAC 1
7.ORCA
8.太陽光発電が通った道
9.顧客からのフィードバック
10.ハイペリオン2
11.コンテスト


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

地球温暖化とそれに伴う気候変動は世界的な問題となっており、各国が対策を講じている。だが、二酸化炭素の「排出量を減らす」だけでは問題を先延ばしにするだけだ。
ならば、大気中から直接二酸化炭素を取り去ることはできないか。そのような発想で生まれた新技術がDAC(Direct Air Capture;直接空気回収技術)である。

カナダで刊行された未邦訳の本書では、DACの基本的な仕組みや、各企業および自治体の取り組み、将来展望などを、具体事例を豊富に挙げながら解説している。
大気を取り込み、液体や固体に二酸化炭素を吸着させるDACの研究が進展するきっかけとなったのは2007年から2019年まで開催されたビジネスコンテスト「ヴァージン・アース・チャレンジ」だ。受賞者なしで終了したこのコンテストを引き継ぐように、かのイーロン・マスク氏が資金を提供し、2021年に始まったのが「XPRIZE Carbon Removal」という新しいコンテストだ。

著者のポール・マケンドリック氏は著述家。再生可能エネルギープロジェクトの開発・出資を行う企業のパートナーとしてのキャリアの他、電力、ガス・石油、投資銀行業界での経験もある。


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