『能力はどのように遺伝するのか』
-「生まれつき」と「努力」のあいだ
安藤 寿康 著 | 講談社(ブルーバックス) | 240p | 1,100円(税込)


1.遺伝子が描く人間像
2.才能は生まれつきか、努力か
3.才能の行動遺伝学
4.遺伝子が暴かれる時代
5.遺伝子と社会


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

前人未到の記録を塗り替えるアスリートや棋士、あるいは名経営者や起業家などの卓越した能力は「生まれつき」なのか、それとも「環境や努力のたまもの」なのか。
長きにわたり結論が出ず、イメージで語られがちなこうした議論に科学的根拠をもたらすのが「行動遺伝学」だ。その研究成果はいかなるものなのか。

本書では、日本の行動遺伝学をリードする著者が、誤解されがちな「遺伝」と「能力」のメカニズムについて、現在までの研究成果をもとに詳しく解説している。
行動遺伝学とは、一卵性双生児と二卵性双生児を比較する「双子法」などの手法により、ヒトの行動の「個人差」に遺伝子や環境がどのように関わっているかを明らかにする学問。著者によれば、人間のあらゆる行動や能力、パーソナリティーなどに遺伝が影響している。だが、その影響がどのように、どの程度発現するかは環境によって「幅」が出てくるのだという。

著者は慶應義塾大学文学部名誉教授。博士(教育学)。教育心理学、行動遺伝学、進化教育学を専門としており、日本における「双生児法」による研究の第一人者である。


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