『クジラと話す方法』
トム・マスティル 著 | 杉田 真 訳 | 柏書房 | 412p | 2,530円(税込)


序.ファン・レーウェンフックの決断
1.登場、クジラに追われて
2.海の歌声
3.舌のおきて
4.クジラの喜び
5.「体がでかいだけの間抜けな魚」
6.動物言語を探る
7.ディープマインド――クジラのカルチャークラブ
8.海にある耳
9.アニマルゴリズム
10.愛情深く優雅な機械
11.人間性否認
12.クジラと踊る
あとがき 耳を傾けて


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

人間が会話をするように、鳴き声などの音を使ってコミュニケーションをとる動物は多くいる。なかでも鯨類は、複雑な音高と音量の鳴音を使ってコミュニケーションをとることがよく知られる。
では、人間と鯨類が、音を使って会話や意思疎通などのコミュニケーションをとることはできないのだろうか? 

本書は、乗っていたカヤックに、海面から飛び出したクジラが落ちてきた経験をきっかけに、クジラとのコミュニケーションに興味を持った著者が、これまでの動物のコミュニケーションに関する研究や最先端のAIを使った「教師なし機械翻訳」の技術などを踏まえつつ、人間とクジラが会話をする可能性について掘り下げていく。
クジラの鳴音や行動のデータを収集し、機械学習ツールや言語処理ツールを使って解析するための取り組みは、すでに行われているという。しかし著者は、クジラに人間が話しかけることに、問題はないのかと注意を促してもいる。

著者は、映画製作者兼作家。生物学者から転身し、人間と自然が出会う物語を専門とする。グレタ・トゥーンベリなど著名な環境活動家や動物学者と共同で制作した作品により、数々の国際的な賞を受賞。世界クジラ目連盟アンバサダーにも選出された。ロンドン在住。


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