『インドの食卓』
-そこに「カレー」はない
笠井 亮平 著 | 早川書房(ハヤカワ新書) | 240p | 1,144円(税込)


1.「インド料理」ができるまで―4000年の歴史
2.インド料理の「誤解」を解こう
3.肉かベジか、それが問題だ―食から見えるインドの宗教、文化、自然
4.ドリンク、フルーツ、そしてスイーツ―インド料理に欠かせない名脇役たち
5.「インド中華料理」―近現代史のなかで起きたガラパゴス化
6.インドから日本へ、日本からインドへ


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

インドに実はカレーという料理はない、と聞いてにわかに信じられるだろうか。日本のインド料理店を訪れれば、必ずカレーがメニューにあるし、インド旅行先でカレーを食べたという人も多いだろう。
だが、本来インドにカレーと呼ばれる料理はないのだという。どういうことだろうか? カレーとは一体何なのか。

本書では、在インド日本大使館にも勤務した南アジア研究者がインド料理のステレオタイプを解き、その多様な世界を、インドの近代政治史を含むさまざまなエピソードを交えて紹介している。
インド料理は、周辺地域や欧州、中国などの影響を受けて進化し続けてきており、例えば、近頃、カレーやナーンの他に、新たなインド料理の“大スター”として注目される「ビリヤニ」は、ペルシア料理を起源として16世紀のムガル帝国時代に生まれたものだという。

著者は岐阜女子大学南アジア研究センター特別客員准教授。専門は日印関係史、南アジアの国際関係、インド・パキスタンの政治。在インド、中国、パキスタンの日本大使館で外務省専門調査員として勤務した経験を持つ。


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