われらが誇り「NHS」
-すべての英国民が愛する保健サービスの歴史
Our NHS: A History of Britain’s Best Loved Institution
Andrew Seaton 著 | Yale University Press | 400p


1.設立の基盤と近代化
2.英国国民保健サービス(NHS)と世界
3.“危機”とサバイバル


【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。

良質な公的医療制度として名高い英国の「国民保健サービス(NHS)」。全国民がほぼ無償で包括的な医療サービスを受けられるもので、1948年の創設以来、紆余曲折あれど国営で運営され続けている。
包摂性、公平・公正さなど福祉の理念を体現するNHSは、英国民が何よりも誇り、大切にしてきた制度といえる。

米国で刊行された未邦訳の本書では、創設から現在に至るまでのNHSの歩みやその位置づけの変遷を、政治家や医療関係者らのエピソードを交えながら描く。
1980年代のサッチャー保守党政権下の新自由主義による「小さな政府」への政策転換など、NHSの存続が危ぶまれる局面はいくつかあった。だが、そういった逆風が吹くほど、かえってNHSに対する国民の支持や愛着は増していったようだ。

著者のアンドリュー・シートン氏は、オックスフォード大学セント・アンズ・カレッジの歴史学のプルマー・ジュニア研究員。英国近代史とNHSの専門家で、2021年にニューヨーク大学で歴史学の博士号を取得。


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