【新書】食料・エネルギー自給率100%超えの民主主義国
グローバル
2025.02.04

『カナダ』
-資源・ハイテク・移民が拓く未来の「準超大国」
山野内 勘二 著 | 中央公論新社(中公新書) | 288p | 1,056円(税込)
はじめに――知られざる未来の「準超大国」の実力
序.カナダ150年余の歩み
1.資源大国の実力――食料からエネルギー、鉱物まで
2.知られざるハイテク先進国――AIから量子まで
3.移民立国の理想と現実
4.地球温暖化対策への挑戦と苦悩
5.ミドルパワー外交の地平
終.日加関係の「新しい時代」へ
【イントロダクション】
カナダは、1867年に大英帝国初の自治領として発足した歴史の浅い国だ。人口約4010万人、ロシアに次ぐ世界第2位の国土面積を持ち、自然豊かなことでも知られる。
南隣の米国に比べて世界における存在感は薄い印象があるが、国際情勢が急激に変化する中、資源大国かつ民主主義国家である同国への注目が高まっている。
本書は、知られざるカナダの潜在力と可能性について、食料自給率の高さ、豊富なエネルギー資源や重要鉱物、ハイテクへの投資、積極的な移民政策などの面から解説している。
2024年にノーベル物理学賞を受賞したジェフリー・ヒントン氏はトロント大学の名誉教授だが、カナダはAIや量子コンピュータの分野で世界最先端を走り、米シリコンバレーに匹敵するといわれるICT関連のスタートアップ集積地がある。これらの最先端産業は、戦略的な移民政策によって呼び込まれた経済移民に支えられているという。
著者は駐カナダ日本国特命全権大使。1958年生まれ。84年東京外国語大学卒業、外務省入省。総理大臣秘書官、アジア大洋州局参事官、在ニューヨーク日本国総領事・大使などを歴任し、2022年から現職。
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