【海外書籍】戦後復興のシンボルともなった「ツールの復活」 - 書籍ダイジェストサービスSERENDIP(セレンディップ)

『ツール・ド・フランスの歴史と課題』
Racing Time: Interdisciplinary Perspectives on the Tour de France
Bertrand Fincoeur, Kirsten Frandsen, and Christopher Thompson 著 | EPFL Press | 275p


1.「決して存在しなかった“休戦”?」ツール・ド・フランスとフランス政治
2.「どこで?」という単純な問いに対する包括的な答え
3.女子ツール・ド・フランスの苦難
4.ツール・ド・フランスと女性のアクティビズム
5.ツールの販売
6.ツール・ド・フランスの開催は実質的な利益をもたらすのか?
7.エリート自転車競技の政治経済におけるツール・ド・フランスの中心的役割
8.ツール・ド・フランスの環境影響に関する考察
9.「グラン・ブーク」現代期における精神的課題
10.ツール・ド・フランスのテレビ放送
11.テレビがもたらすツール・ド・フランス体験への貢献
12.ツール・ド・フランスのTwitter上でのスポーツ観戦者ツイートの言説モード
13.バーチャル・ツール・ド・フランスに未来はあるか?


【イントロダクション】
毎年7月に行われる自転車のロードレース「ツール・ド・フランス」。フランスおよび周辺国を8人編成の約20チームが走行する、世界でも著名なスポーツイベントの一つである。
1903年発祥の、フランスを代表する文化的イベントだが、その歴史は順風満帆とはいえず、現在もいくつかの課題を抱えているようだ。

スイスで刊行された本書では、ツール・ド・フランスをめぐるエピソードを紹介しながら、政治的、社会的、文化的、経済的文脈における意義や影響の大きさを考察する一冊。
スター選手によるドーピング事件の影響で進んだファン離れや、パンデミックに対応する形で現れた「バーチャル版ツール」の試みなどを挙げ、ツール・ド・フランスの多面的な意味と現代的課題を論じている。

著者のベルトラン・フィンコール氏は、スイス連邦工科大学および国際スポーツ科学技術アカデミーの講師。カーステン・フランセン氏は、デンマークのオーフス大学カルチャー&コミュニケーション学部メディア・ジャーナリズム学科のメディア研究教授。クリストファー・トンプソンは、アメリカ・インディアナ州ボールステート大学で歴史学教授を務めている。


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