【海外書籍】10万人を強制移住させた水力発電用のダム建設 - 書籍ダイジェストサービスSERENDIP(セレンディップ)

『ベトナム少数民族の「日常の政治」』
The Everyday Politics of Resources: Lives and Landscapes in Northwest Vietnam
Nga Dao 著 | Cornell University Press | 336p


 序章 現代ベトナムにおける資源・領域・日常の政治
 第1章 開発の文化政治学
第1部 ダム
 第2章 国家権力と自然の征服
 第3章 ダー川をせき止める
 第4章 主体形成・市場統合・差異化
第2部 ゴム
 第5章 ゴム農園の政治学
 第6章 ゴム労働者と近代的主体の形成
第3部 鉱山
 第7章 採掘の物質性と政治
 第8章 鉱山を生き延びる――周縁化の日常的政治


【イントロダクション】
世界屈指のレアアース埋蔵量で世界の関心を集めるベトナム。同国では2000年代の高度経済成長に伴い、大規模な資源開発・インフラ開発が盛んに行われてきた。
とくに自然豊かな北西部の山岳地帯には多数のダムが建設され、電力供給や工業化を支える一方で、少数民族を含む住民の移住問題が深刻化している。

米国コーネル大学の出版部門から刊行された未邦訳の本書は、「開発」の名のもとに進められたダム・農園・鉱山開発によって、ベトナムの北西部の少数民族から何が失われていったのかを、20年間のフィールドワークに基づき分析。
国家が資源開発を目的に特定の地域を囲い込み管理下に置く「領域化」のプロセス、それが少数民族の地域に根付いた文化や生活を破壊する実態、さらには強制的に移住させられた住民によるしたたかな抵抗を、多数の事例をもとに報告している。

著者のガー・ダオ氏はヨーク大学ビジネス・社会論および国際開発学の准教授。


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