【新書】モンゴルなどに輸出されるKOSENシステムの強み
歴史
2026.09.15
『高専――戦後日本のエンジニア養成』
手嶋 泰伸 著 | 中央公論新社(中公新書) | 224p | 1,034円(税込)
はじめに――産業立国を目指した日本の歴史の一断面
序章 戦前・戦後の技術者養成機関――1940年代
第1章 技術者養成をめぐる激論――1950~60年代前半
第2章 量的拡充の時代――1960年代
第3章 充実と安定の時代――1970~80年代
第4章 多様化の時代――1990年代
第5章 独法化とブランド化――2000年代
おわりに――技術者養成はどこに向かうのか
【イントロダクション】
日本の高等教育機関と聞いて、多くの人が思い浮かべるのは「大学」だろう。高校卒業後の大学進学率がおよそ6割の現在では、大卒者の実力には幅がある。
一方で、一般的にその存在すら意識されないことが多いものの、確かな実力を備えた技術者を輩出し続けている高等教育機関がある。高等専門学校(高専)である。
本書は、1962年に誕生し、常にその時代の政治や社会状況の影響を受けてきた高専の歴史を辿り、その実態と将来に向けての課題などについて詳しく解説している。
中学卒業後の入学を前提とした「五年制」で、実験・実習を重視した工学系技術者養成を主に行う高専は、多数の優秀な人材を育ててきたその実力と、欧米では類を見ない一貫教育、教員のレベルの高さなどにより、海外からも注目される。全国の国立高専を設置・運営する独立行政法人国立高等専門学校機構(高専機構)は、高専の教育システム「KOSEN」を海外輸出する事業も行っている。
著者は龍谷大学文学部准教授で、専門は日本近現代史。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員、東北学院大学非常勤講師、国立高専機構福井工業高等専門学校講師などを経て現職。
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