【海外書籍】中国の開発金融が「分水嶺」に立つと言える理由
グローバル
2026.10.01
『中国開発金融のグローバリゼーション』
-“後発”中国の手法はどこまで世界に通用するのか
The Latecomer’s Rise: Policy Banks and the Globalization of China’s Development Finance
Muyang Chen 著 | Cornell University Press | 224p
はじめに 国家と市場
第1章 開発の資本化――税収から債券へ
第2章 成長のための債務――「一帯一路」の中国国内の起源
第3章 遅れた「開発の国際化」――中国による産業追い上げの特殊性
第4章 遅れてきた中国の挑戦――中国と西側諸国
第5章 次は何か?――岐路に立つ中国の開発金融
結論 中国台頭の再評価
【イントロダクション】
中国は、その経済成長に伴い、高速鉄道や巨大都市構想といったインフラ整備を進めてきた。今や自国内にとどまらず、アジアやアフリカなどの新興国・途上国にも多額を融資し、開発を援助している。
「債務の罠」が国際的に批判されることも多い中国だが、どのような仕組みで開発金融を展開しているのか。
米国コーネル大学の出版部門から刊行された未邦訳の本書では、欧米などの先進工業国とも、日本を含む、戦後にキャッチアップを図った国々とも異なる、中国が展開する「開発金融」の性質と影響を明らかにしている。
過去数十年の間に、中国は中国開発銀行(CDB)と中国輸出入銀行(CEXIM)という二つの国有政策銀行を通じて、数多くの発展途上国に向けてインフラや産業プロジェクトに資金を融資してきた。この二つの銀行は政府機関であると同時に、国家と企業の双方の利益を追求する金融機関でもあるという。
著者のムーヤン・チェン(陳沐阳)氏は北京大学国際関係学部助教授。北京大学と早稲田大学で学士号、カリフォルニア大学バークレー校で修士号、ワシントン大学で博士号を取得。開発金融と比較政治経済学を専門としている。
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