【海外書籍】ブラジルで都市から農村への移住が増えている訳 - 書籍ダイジェストサービスSERENDIP(セレンディップ)

『ブラジルの経済成長と「逆移住」』
Return from the World: Economic Growth and Reverse Migration in Brazil
Gregory Duff Morton 著 | The University of Chicago Press | 264p


1.故郷への電話:成長プロセスにおける言語形式
2.道路:協力の歴史としての成長の歴史
3.バスの旅:抽象的労働の形成と解体
4.貨物:市場、遠隔労働、労働からの距離
5.お金:資産チェーン、階級意識、都市からの価値移転
6.あなたが持つもの:貯蓄に対して
結論 コーヒーを待つ


【イントロダクション】
日本では、地方から首都圏などの都市部へと若い世代が流出し、過疎化が進行する傾向が以前から問題視されており、2025年の今も根本的な解決策は見出されていない。
片やブラジルでは、経済成長と同時に、都市部へ働きに出た人々がしばらく後に生まれ故郷の農村へと戻る「逆移住」が増える傾向にあるという。

米国シカゴ大学の出版部門が刊行した未邦訳の本書では、2000年代から顕著になった、ブラジルにおける逆移住現象を、主に人類学の視点から分析している。
ブラジルで都市部の賃金労働者が農村へ戻る動機の一つには、都市部の企業などにおける、上意下達の「命令」によって成し遂げられる経済成長に馴染めないといった価値観の相違があるという。

著者のグレゴリー・ダフ・モートン氏はニューヨーク市立大学の助教授で、人類学とラテンアメリカ研究を専門とする。本書のためにブラジルのバイーア州の二つの農村で16ヶ月間のフィールドワークを実施した。


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